「世界を配給する人びと」

私たちが普段使っているスマートフォンは

コンゴの40万人以上ものレイプ被害と繋がっているー。

先日、ある本の中でコンゴ共和国の性暴力問題が

私たちが普段使っている電子機器と繋がりがあるって事が書かれていて、

それを読んだ時にまず初めに感じたのが無力感だった。

「私たちが銀行に預けているお金が

巡り巡って戦争に加担している」と知った時の無力感と似ていて

私が理解できる範囲から遠く離れ、

全体が絡まりあってよく分からなくて、

「私に出来ることはないのではないか・・」と感じる感覚。

電子機器のどのパーツに使われているの?

使っているスマホ会社に「紛争鉱物使っていますか?」って

問い合わせれば分かるの?

けど下請けの下請けで作っているから分からないんじゃないか・・

じゃあ町工場調べる?

何をしたらいいのか分からなくて、

結局堂々めぐりになってしまう・・・。

だけど、私はそんな自分や環境を変えたくて、

今日はもう一歩、歩みを進めてみた。

まずは、どんな状況なのか詳しく調べてみよう!

と色々な記事やニュースを読んでみる。

この現状を簡単にまとめると・・

コンゴでは内戦状態が続いていて、

その反政府勢力が資金源の一部にしているのが、

レアメタルなど貴重な鉱物の採掘。

武装勢力は、性欲処理のためではなく、

この鉱物採掘場所の

住民たちを恐怖で支配して従わせるために、

村を襲って女性をレイプする。

心身を破壊して、恐怖を植え付け、

コミュニティの団結を弱めていくために・・。

こうして採掘された鉱物が私たちが普段使っている

スマホやPCなどの部品の一部として、紛れ込んでいる”かもしれない”。

ということ。

その記事にあった規制法律の名前や

活動している団体もメモをしてさらに調べて・・

むむ・・。

難しい英語ばかりで全然分からない涙

そんな風に悪戦苦闘しながら

自分が普段使っているデバイスは実際、

どうなんだろうとリサーチを続ける。

私の手元にはiPhone、MacBook、iPod、AirPods・・

多くのApple製品がある。

Appleのような大企業は、扱う製品も多いし、

一部、紛争鉱物が紛れ込んだりしてそう・・・と

悲観的になりながら調べてみると

Enough Projectという団体が発表していた

「紛争鉱物不使用度」ランキングで

Appleが122点を獲得して1位になったという記事を見つける。

(すごい・・・・!!)

Apple社は紛争鉱物不使用の原材料を使用する取り組みが

盛んに行われているそう。

それを知って、

Appleのお客様センターにメールをした。

紛争鉱物とコンゴの問題、

不使用度ランキングで1位だったこと、

これからもApple製品を支持していきたいこと。

こういう所から製品を選んだりする人は

まだ少ないかもしれないけど

今後も進歩が進んでいくことを期待している消費者は存在しているよって

ことをメールで送った。

(これもAppleの一体どこにメールをしたらいいのか、

こんなメールを送って変に思われたりしないかなど色々葛藤しながら・・・笑)

「買い物は投票」この言葉が盛んに言われ始めて

かなりの年月が経っていて、

食料品、衣服などトレーサビリティが取れやすいものは

この言葉を胸に行動しやすいけど

こういう電子機器などは分かりにくく、

今までの私だったら

「これは遠くの問題すぎて私が身近にできることはないのかもしれない・・・」と

痛む胸に蓋をして通りすぎてしまっていたんだけど

今回、この行動に結びついたのは

友人アーヤ藍ちゃん編著の

「世界を配給する人びと」を読んだからだと思う。

(コンゴの問題もこの本のコラムで書かれていて知った)

この本はシリア、マーシャル、マダガスカル、

ウガンダ、グリーンランドと

日本から物理的・心理的に距離が遠い国や地域に

心を寄せてきた人たちの

ライフストーリーをまとめ、世界の重なり合いを描いた本。

この5人の大きくて繊細な視点、行動力、

それらを丁寧にインタビューをして繋いでいく藍ちゃんの姿・・・

私なりに”遠いものを近くに手繰り寄せていく”ことができたのは

この本のおかげに他ならない。

こうやってどんなに大きくて遠い問題でも

小さく手繰り寄せて身近な行動に結びつけることが出来るということ

そんな体験のきっかけをくれた藍ちゃん、ありがとう。


UMi-YOGA

【広島 / オンライン】 初心者から上級者まで 一人ひとりに寄り添うセミプライベートレッスンで 深いリラクゼーションを味わいながら、心を緩ませ、 しなやかで健康的な体と心を作っていきませんか?