自然呼吸から考えること

自然な呼吸。

それは「何も手を加えていない」呼吸という意味ですが

その呼吸のリズムがどこから刻まれているのか、
考えたことがありますか?


呼吸のリズムはよくよく観察していると常に均一ではなく、

そもそも「私」という小さな意思だけで

動かしているのではないように思います。



その時の季節や時間、外側で感じられるものを

微細にキャッチして

一つ一つそのリズムを

大きなシステムと共鳴させながら刻んでいる。


夜がきたら自然と眠くなることや

春や夏になると活発に動きたくなるのも

私たちがそもそも、
自然の摂理の一部だからだと私は考えます。



昔の人はごく素朴に当たり前に

自分の体の中に

自然の摂理や営みを感じていていました。



だけど今の私たちの生活は

昼でも夜でも明るいライトの下で

四季の流れを無視して年中、温室で育った野菜を食べ、

自然と離れた生活をする中で

「体の内側から自然を感じる」

「自然の摂理に沿って生きる」といった力が衰え、

目に見えないもの、

頭で理解できないことを

自分の都合と解釈で
全て排除しているように思われます。



こんなのは神秘的でも、

スピリチュアル系でもなんでもありません。



「自然なありのままの呼吸をしてください」と声をかけると

人々はすぐ「あれ・・?自然な呼吸ってどんなだったけ?」と

戸惑ってしまったり

「深い呼吸が正解だよね」と

途端にコントロールして呼吸を深くされたりします。



私たちはいつから自然なものを
ありのまま、あるがままにしておくことが
出来なくなってしまったのでしょうか。



コントロールを手放し、

自然の摂理に従うことが

「怖れ」に繋がったのはいつからでしょうか。


自然な呼吸の中にある小さな宇宙の営みを

そのままに感じてみると

一糸乱れず続く自然のいのちのリズムが聞こえます。

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